|
|
シツチョーが以前「秘伝 発酵食づくり」(林弘子著、晶文社)という本を貸して下さいました。その内容があまりに興味深く面白かったので、長い間借りたままになっているのですが・・・
その本の中に、「酢作り」が紹介されていました。
かなり難しそうですが、作ってみたくて仕方がないので、チャレンジしてみます。
|
|
・柿、3個(熟した岐阜名産の富有柿を使いました。)
・リンゴ、1個
・ドライイースト、少々 |
|
|
|
1. 柿とリンゴは、皮についた酵母をおとさないようにさっと洗います。
2. 柿は種とヘタを取り除いて小さめに刻み、リンゴは皮だけを使い、身は食べます。(おやつです♪)
3. 柿をすりこぎですりつぶし、リンゴの皮を加えます。
4. 3.にドライイースト小さじ1/3弱を加えて混ぜます。
5. きれいに洗って消毒した広口の保存ビンに4.を入れて、目の細かいガーゼを4つ折にしてフタをします。
※ このときしっかりガーゼでフタをしないと、ショウジョウバエなどが中に入ったりします。そうなってしまったら、衛生状態が悪くなり、どうしようもないので、思い切って全て捨てます。 |
仕込んだビンは、そのまま室温でおいておきます。
しばらく置いておくと、むくむくとガスが発生してきて膨れてきます。
3日ほどたつと、ガス発生はおさまります。
このまま1〜2ヶ月ほど置いておきます。
2週間ほどで、アルコールっぽい匂いがしてきますが、その後すっぱい酢のようなにおいに変わってきます。そうしたら、たまに軽くゆすって液を混ぜます。
※ 酢のような匂いではなく、シンナーのような匂いになってきてしまったら、悲しいですが、産膜酵母が生えてしまっている可能性が高いです。少しでも不安がある場合は思い切って捨てましょう。 |
2ヶ月間発酵させると、もうすっかりお酢の匂いになっています。
このままでは柿の皮などが入っているので、きれいに洗ったガーゼなどで、ろ過します。ろ過した液は、琥珀色で濁っています。
※ この発酵液をろ過する前に、きれいに洗って消毒したビンに少し発酵液を取っておきました。
この発酵液にはたくさんの酢酸菌が生きており、新たにお酢を作るときに種酢になります。種酢は室温で保存すると傷むので、清潔なビンに小分けして冷蔵庫で保存します。 |
殺菌は「酢の科学」(飴山實・大塚滋編、朝倉書店)を参考に行いました。
ビン詰して殺菌する場合は60〜70℃で10〜30分でいいそうです。
大き目の鍋にたっぷりの70℃くらいの湯を沸かし、ろ過した発酵液をペットボトルに入れて湯の中に浸し、30分殺菌しました。
このろ過した発酵液をしばらく置いておくと、沈殿がでてくるので、上澄みだけを別のビンに移し、柿酢の完成です。
(この沈殿は酢酸菌の死骸だそうです。)
上澄みはだいたい200ccくらいになりました。 |
|
殺菌した柿酢を、恐る恐るなめてみました。
ん!!
匂いも味も、酢です!!
味は、若干まろやかでフルーティーな感じがします。
たけ坊に、この柿酢の分析をしてもらったところ、酸度が4.4%でした。
JAS法による食酢の分類を見てみると、米酢で酸度4.2%以上、果実酢で酸度4.5%以上だそうなので、この柿酢は立派な酢です。
この酢を使っていろいろ漬物を作りたいです。
(もったいない気もします・・・)
評価:★★★★★ |
|
|
|
|